研究概要
消費エネルギーの推定
ウェアラブルデバイスを用いた身体活動量評価のための酸素摂取動態に基づく代謝推定法
身体活動量を把握することは健康管理,食事管理,運動能力を評価するうえで重要である.近年,手首や腰部に身に着けることで身体活動量が推定できるウェアラブルデバイスが普及しているが,エネルギー消費量が過小評価されることが報告されている.これは,運動後の過剰酸素消費に相当する代謝量が考慮されていないことが要因の一つと考えられる.そこで本研究では運動時後の酸素消費量動態を考慮した代謝量推定のモデル化を行い,歩行/走行実験によって推定式を確立しフィールド試験によって検証する.本研究成果を活用しウェアラブルデバイスを用いて簡易かつ精度良く代謝量測定を行うことが可能となれば,健康寿命の延伸,医療費削減,運動能力向上等が期待できる.(基盤研究C)
コンプレッションウェアの着用効果の研究
これまで,コンプレッションウェアの着用効果として,高強度運動において,心拍数の減少や,運動後着用によって筋痛の軽減等,主に高強度運動における効果の報告が多く,日常生活における着用効果の報告が少ない.そこで,日常生活の活動状態において,脳波,心拍,エネルギー消費量,筋代謝,ストレスなど多角的な視点からコンプレッションウェアの着用効果を検証する.(石本記念デサントスポーツ科学振興財団研究助成)
乗り物酔いセンサに関する研究
現在,自動運転車両の普及が世界的に見込まれている.自動運転車両は,機械による運転制御のため,人間の感覚的なフィードバック操作が入らないことから,乗員の乗物酔いの問題が深刻化すると考えられる.そこで,乗物酔いを指標化すデバイス ー 乗り物酔いセンサ ー を研究開発する.
軽度認知機能障害高齢者の歩行機能の評価法に関する研究
認知機能障害高齢者の歩行状態を,腰部に装着した加速度/角速度センサを用いて測定し,その波形のバラツキ程度から障害レベルを推定する方法を研究する.(基盤研究C)
足圧センサを用いた歩行状態推定に関する研究
近年,リスト型のヘルスケアデバイスが各社から市販されているが,常に携帯することは困難である.靴のインソールに内蔵するシステムであれば,靴を履くだけで身に着けることが可能であり,センサ装着を意識することがない.本研究では,インソールに内蔵した足圧センサ情報を用いて,歩行状態の推定方法を研究する
居眠り運転防止のためのウェアラブル型デバイスの開発
眠気を予測し,ウェアラブルな振動デバイスを用いて眠気を覚ます.
的確なタイミングで最小減の刺激で覚醒させる
歩行情報を用いた熱中症客観指標に関する研究
腰部加速度・角速度,gait sensorを用いた歩行分析を行い,客観的に熱中症のサインを捉える
Well-Being モニタに関する研究
ドーパミン放出を深層学習により脳血流から推定する.
※ドーパミン:やる気,元気を生み出す役割